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🔍 データで検証

「症例数が多い医師」は
腕がいいのか。66,689件で確かめた

COSMEDI編集部 ・ 症例66,689件・医師4,607名を独自集計 ・ 2026年7月

「症例数◯◯件!」——クリニックのサイトでも、医師の紹介でも、いちばんよく見る数字です。たしかに、たくさん手がけている人は上手そうに思えます。本当にそうなのか、確かめてみました

この記事の要点(数字はすべて独自集計)
r = 0.03
症例数と評価の相関(1,032名を分析。1.0で完全一致、0で無関係)

相関は、ほぼゼロだった

医師ごとの症例数と、その医師が所属する院の評価を並べたのがこの図です。もし「症例数が多い=評価が高い」なら、点は右上がりに並ぶはずです。

医師の症例数と、その院の評価症例数と院の評価がともに取得できた医師918人。点は右上がりの帯にならず、症例数が多い医師も少ない医師も、評価は同じ範囲に広がっている。症例数と評価はほとんど連動していない。3.04.05.0症例数(600件で頭打ち表示)評価
症例数と評価が両方取れた医師918人。右へ行くほど上に上がる、という形にはならない(座標が完全に重なる点は1つにまとめて描画)

結果は、ほぼ水平でした。症例数が多いことと、評価が高いことの間に、関係は見つかりませんでした

症例数が測っているのは「公開した数」

考えてみれば当たり前かもしれません。症例数として集計されるのは「その医師が何件施術したか」ではなく、「何件をウェブに公開したか」です。そして公開するかどうかは、腕ではなく方針で決まります。

78%
症例を1件も
公開していない医師
13件
公開している医師の
症例数の中央値
24%
上位10名が占める
全症例のシェア

掲載されている医師4,607名のうち、78%は症例を1件も出していません。腕がないからではなく、症例を公開する運用をしていないだけです。紹介や指名で予約が埋まる医師は、そもそも症例を出す必要がありません。

逆に、上位10名だけで全症例の24%。症例数のランキングは、実質「症例を積極的に公開している少数の医師」のランキングになります。

では、症例写真は見なくていいのか?

いいえ、症例写真そのものは非常に有用です。役に立たないのは「件数」という数え方であって、写真の中身ではありません。

見るべきは枚数ではなく、①自分と似た条件(骨格・元の状態)の症例があるか ②撮影の角度・照明・距離が前後で揃っているか ③術後どのくらいの時点の写真か明記されているか ④ダウンタイム中や修正例も載せているか。1枚をじっくり見るほうが、100件という数字より多くを教えてくれます。

💡 「数」に強い数字と、弱い数字

比較的あてになる:口コミ件数(実際に受けた人が書く)、その施術の提供院数(市場の広がり)
あてにならない:症例数(=公開数。公開方針で10倍以上変わる)、「累計◯万件」(院全体・全施術の合算が多い)

共通するコツ:その数字が誰の行動で増えるのかを考えること。患者の行動で増える数字は市場を映し、クリニックの行動で増える数字は運用を映します。
💰 数より値段。実売相場をしらべる ›
調査方法:美容医療プラットフォームに掲載された医師4,607名と、医師の紐付いた症例66,689件(2026年7月時点)を独自集計。相関は症例を1件以上公開している医師のうち、所属院の評価が取得できた877名についてピアソン相関係数を算出(r=0.028)。掲載している散布図は実データで、症例数と評価がともに取得できた医師918名を描画しています(座標が完全に重なる点は1つにまとめています)。院の評価は医師個人の評価ではなく所属院の評価であるため、医師個人の技術との関係を直接示すものではない点に留意してください。