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🔍 データで検証

脂肪溶解注射、1ccが2,374円と6,600円。
差の正体は「何を入れるか」でした

COSMEDI編集部 ・ cc表記のあるメニュー504件を1cc単価に換算 ・ 2026年7月

「同じ脂肪溶解注射なのに、サイトによって値段が全然違う」——調べ始めたきっかけは、その違和感でした。あるサイトでは総額18,850円、別のサイトでは44,000円。2倍以上。ところが正体を追いかけたら、サイトの違いではありませんでした

この記事の要点(数字はすべて独自集計)
2.8倍
同じ1ccでの製剤による価格差(504件を換算)

まず、単位を揃えないと何も見えない

脂肪溶解注射の価格表示は「1回◯円」「◯ccで◯円」「◯回コースで◯円」とバラバラです。そこで、cc表記のあるメニューだけを取り出して、すべて1ccあたりいくらに換算しました。すると製剤別にきれいに分かれます。

カベリン系
2,374円
n=168
記載なし
4,375円
n=95
BNLS系
6,085円
n=28
FatX系
6,600円
n=201

1ccあたり2,374円と6,600円。入れる量が同じでも、2.8倍違います。そしてこれは値引きの差でも、立地の差でもなく、入れているものが違うという差です。

サイトの違いに見えたものの正体

冒頭の「サイトによって2倍」は、こう分解できました。

第1層売られ方の違い。サイトごとに1回売りが主流かコース売りが主流かが違う。ダーマペンでは一方の回数の中央値が1回、他方が2.5回。比べていたのは「1回の値段」と「コース総額」でした
第2層製剤の違い。同じ脂肪溶解注射でも、一方はカベリン系、他方はFatX系が主流。これが上のグラフの2.8倍
第3層それでも残る差。製剤も容量も揃えて、なお1.4〜1.7倍の差が残りました。仕入れ、部位、院の方針——ここは正直、まだ説明がついていません

逆に言うと、①回数 ②製剤 の2つを揃えるだけで、見かけの差の大半は消えます。実際、ハイフは照射数を揃えると0.97〜1.25倍、ダーマペンは回数を揃えると0.75〜0.86倍とほぼ同じか逆転しました。「どのサイトが安いか」という問いは、ほとんどの場合、間違った問いです。

製剤の承認状況も、確認する価値があります

脂肪溶解注射の主成分であるデオキシコール酸は、米国FDAで脂肪溶解効果が認められている成分です。ただし製剤ごとに国内での承認状況は異なり、FatX Coreなど国内未承認の医薬品として提供されているものがあります

高い=良い、安い=悪い、でもありません。含有濃度も適応部位も製剤ごとに違います。だからこそ、値段だけでなく「何を、どれだけ入れるのか」を聞く意味があります。

💡 比べるときに揃える3つ

容量:「何ccですか?」——総額ではなく1cc単価にすれば、初めて横に並びます
製剤:「どの薬剤を使いますか?」——cc表記があっても19%は製剤名が書かれていません
回数:「これは1回分?何回コース?」——ここを外すと2倍以上ずれます
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調査方法:国内の美容医療プラットフォーム2件に掲載された脂肪溶解注射のメニューのうち、容量(cc)表記があり単一施術として販売されているもの504件(2026年7月時点)を1cc単価に換算して集計。複数施術のセットメニューは按分不能のため除外。製剤の分類はメニュー名の記載(FatX/ファットエックス/カベリン/カベルライン/BNLS/レモンボトル等)に基づき、記載のないものは「記載なし」として別掲。価格は中央値。売られ方の比較では、数量表記のあるメニューについて回数・容量を揃えたうえで中央値を比較しています。